
競技性の高いゲームに打ち込むプロ志向のゲーマーにとって、PC選びは勝敗を分ける重要な要素です。
最高の性能と応答速度を求めたとき、「自作(DIY)」か「BTO(メーカー製)」のどちらを選ぶべきか、誰もが一度は悩むでしょう。
特にインターネット上では、「自作pc やめとけ」といった過激な意見や、「自作pc 時代遅れ」といった声も散見され、これからPCを準備する方の足を止めてしまいがちです。

おすすめゲーミングPCに必要な周辺機器おすすめ20選【便利グッズもご紹介】
目次
自作PCが「やめとけ」と言われる具体的な5つの理由

高性能を追求するゲーマーにとって自作PCはメリットがない、あるいはデメリットが大きすぎると言われる具体的な理由を解説します。
特に、時間と安定性を重視する方は参考にしてください。
1. コスパの優位性が低下:「自作PCはメリットがない」と言われる真実
かつて自作PCの最大の魅力は「安さ」でしたが、2025年現在、その優位性は大きく低下しています。
コスパ低下の背景
- 円安や半導体不足の影響により、主要パーツ(GPU、CPUなど)の単品価格が高止まりしている
- 大手BTOメーカーは、パーツを数千・数万単位で大量仕入れすることで、自作では到達できないレベルの原価コストダウンを実現
そのため、自作PCは「コスパが良い」というメリットはもはや崩壊していると言えます。
2. トラブル発生時の手間と時間
自作PCは、PCの知識が豊富な上級者であっても、予期せぬトラブルがつきものです。
特に最新のDDR5メモリやCPUでは、マザーボードとの相性やBIOS設定の調整がシビアで、「起動しない」「頻繁にフリーズする」といった症状が発生しやすいです。
トラブルの原因がCPU、マザーボード、電源、OS、ドライバのどれにあるのか、特定するのに膨大な時間と手間がかかります。
競技シーンでは練習時間が命です。
原因不明のトラブルでPCが使えない時間は、競技志向のゲーマーにとって最大の機会損失となります。
3. 保証とサポートの煩雑さ
BTOメーカー製PCと自作PCで最も大きな違いが出るのが「保証」です。
BTOメーカーの場合、PC全体(ケースからOSまで)に対して、1年~3年間の長期保証が適用され、故障時はメーカーに送るだけで修理・交換が完了します。
一方、自作PCはパーツごとに保証期間が異なり、不具合が出た際にパーツメーカーごとに個別で問い合わせる必要があります。
原因特定から交換完了まで数週間かかることも珍しくなく、後悔の大きな要因となります。
4. 最新規格への対応難易度
2025年現在、高性能パーツは新しい規格を次々と導入しており、自作PC初心者にとって敷居が上がっています。
BIOS設定で最新のCPU性能を最大限引き出すには、手動でBIOS設定(XMP/EXPOやPBOなど)を適切に行う必要があり、失敗すると起動すらできなくなります。
RTX 4000番台のGPUを使用する場合、新しいATX 3.0規格の電源が必要になるなど、規格をまたいだ知識が必須です。
5. 常に最高のパフォーマンスを追求できない
プロゲーマーや配信者のように「反応速度を上げたい」と最高の応答性を求める場合、自作PCではBTOに性能で劣る可能性があります。
BTOメーカーの中には、プロのノウハウに基づき、BIOSやOS設定を最適化(チューニング)したモデルを提供しているところがあります。
自作PCの場合、こうした専門的なチューニングを素人が行うのは難しく、パーツのポテンシャルを100%引き出しきれないリスクがあります。
【自作PCの真のメリット】それでも自作を選ぶべき人とは?

「自作PCはやめとけ」という声が多い中でも、自作を選ぶべき層は明確に存在します。
自作はもはや「最高の性能を安く手に入れる手段」ではなく、「趣味」と「知識探求」の領域に入っています。
1. 趣味としての楽しさ・愛着
組み立てる過程そのものが楽しいという「趣味」としての価値は、BTOでは得られません。
自分で苦労して組み上げたPCには愛着が湧き、その後のゲームや作業の体験価値が向上します。
PCの仕組みや各パーツの役割を深く理解できます。
2. 究極の見た目・デザインへのこだわり
自作PCだからこそ、既製品の枠を超えた究極の見た目を追求できます。
規格外のケースや本格水冷による配管、RGBライティングの徹底的なコントロールなど、インテリアとしても成立するPCを作りたい人には自作が適しています。
3. 予備知識の習得と将来的なメンテナンス能力
自作経験はPCの知識を蓄積し、将来的なメリットを生みます。
自分で組んだ経験があれば、簡単な故障なら自分でパーツ交換やメンテナンスができ、結果的に修理コストや時間を節約できる可能性があります。
それでも自作するなら、最低限そろえたい工具
本記事では、競技志向のゲーマーにはBTOメーカー製PCをおすすめしていますが、「どうしても自作に挑戦したい」「将来的に自作も視野に入れている」という方もいるはずです。
その場合は、まず以下のような基本工具をそろえておくと、組み立てやトラブル対応がぐっと楽になります。
- 精密ドライバーセット(+ドライバー各種)
- 静電気防止リストバンド
- ケーブルタイ・結束バンド類
- エアダスター(ホコリ除去用)
- 熱伝導グリス(CPUクーラー付属が微妙な場合の交換用)
- 自作PC向け工具セット(上記がまとまったキットでもOK)
失敗しないための選択:自作PC vs BTOメーカー製PC【比較ガイド】
最高のパフォーマンス、そして快適なゲーミング環境を手に入れるために、自作PCとBTOメーカー製PCのどちらを選ぶべきか、主要な項目で比較します。
自作PC vs BTOゲーミングPC 比較表
| 比較項目 | BTO/メーカー製PC | 自作PC |
| 性能の安定性 | 極めて高い(プロが最適化済み) | 知識と経験に依存 |
| 初期導入の手間 | ゼロ(届いてすぐ使える) | 組み立て+OS/ドライバ設定が必要 |
| 初期コスト | 比較的安定(ミドル帯は有利) | 部品価格次第(ハイエンドは安い場合あり) |
| 保証・サポート | PC全体に長期保証 | 部品ごとの個別保証 |
| 応答速度の最適化 | 専門のチューニング済 | BIOS設定など知識が必要 |
| おすすめ層 | 性能重視、時間重視、初心者 | 趣味・知識探求重視、上級者 |
最高の性能・安定性・勝率アップにつながるデバイス選びがしたいと考えているプロ志向のゲーマーはトラブルを避け、すぐに最高の環境でプレイできるBTOメーカー製PCがおすすめです。
【自作PCの後悔を避ける】最適なPCの選び方
自作PCのリスクを理解した上で、いざBTOメーカー製PCを選ぶ際に後悔しないための3つのポイントと、目的別のおすすめ構成を紹介します。
1. BTOメーカーを選ぶ際の3つのポイント
| ポイント | 詳細 | 競技志向の着眼点 |
| 保証・サポート体制 | 迅速な修理・交換サービスがあるか 特にサポート窓口が国内にあるか | ダウンタイム(PCが使えない期間)を最小限に抑えられるか |
| パーツの透明性 | 使用しているメモリやSSD、電源などの具体的な型番を公開しているか | パーツの品質が応答速度に直結するため、妥協のない高性能パーツが採用されているか |
| プロの最適化 | BIOS設定や配線、冷却設計など、最高のパフォーマンスを引き出すノウハウがあるか | チューニングによって、カタログスペック以上の安定した高フレームレートが出せるか |
2. 目的別のおすすめ構成
BTOメーカーを選ぶ際には、特に以下のスペックを基準にすると後悔が少なくなります。
【競技志向/FPS特化】最高の応答速度と安定性を求める方へ
- 推奨スペック例:RTX 4070 SUPER / Core i7-14700K 級、メモリ32GB、高速SSD(Gen4 NVMe)
- 重要ポイント:冷却性能が非常に重要で、ハイエンドCPU/GPUの性能を長時間維持できる液冷やエアフロー設計に優れたモデルを選ぶ
【カジュアル/仕事兼用】コスパとデザイン性を重視する方へ
- 推奨スペック例:RTX 4060 / Core i5-14400 級、メモリ16GB
- 重要ポイント:デスク環境にこだわる人は、デザイン性が高くコンパクトなモデルや静音性に優れたモデルを扱うBTOメーカーを選ぶと、オシャレ感もある機材が欲しいという悩みが解消される
「自作PCはやめとけ」に関するよくある質問(FAQ)
最後に、自作PCに関するよくある質問をご紹介します。
自作PCが時代遅れだと言われるのはなぜですか?
自作PCが時代遅れだと言われるのは、2025年現在、BTOメーカー製PCの価格競争力と性能の安定性が大きく向上したためです。
特にミドルクラス帯では、自作してもコストメリットがほとんどなく、サポート体制やパーツの最適化ノウハウを持つBTOが有利になったことが主な理由です。
自作PC初心者にとって最大の「やらかし」リスクは何ですか?
自作PC初心者にとって最大の「やらかし」リスクは、パーツの相性問題による起動不良や不安定動作です。
また、初期不良が出た際にどのパーツが原因かを特定できず、修理に多大な時間と手間を費やしてしまうことも大きなリスクです。
ゲーミング性能を最優先するなら自作PCとBTOどちらを選ぶべきですか?
ゲーミング性能を最優先するなら、BTOメーカー製PCを選ぶべきです。
BTOメーカーは、ハイエンドパーツを組み合わせた際の冷却設計やBIOS設定など、パーツのポテンシャルを最大限引き出すための専門的な最適化を行っています。
そのため、自作PCよりも安定した最高のパフォーマンスが得やすい傾向があります。
まとめ:自作PCは趣味、勝利を目指すならBTO一択!
「自作PCはやめとけ」という意見は、2025年現在、コスパ・安定性・プロ志向のパフォーマンス追求の観点からみて合理的です。
記事のまとめ
- 自作PC:組み立ての過程を楽しむ「趣味」であり、時間と手間をかけて知識を習得したい上級者向けの道
- BTOゲーミングPC:最高の性能と安定性、そして安心のサポートを即座に手に入れるための、最も合理的かつ実用的な選択肢


